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「Tome音楽館」

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30秒前後の短いMIDI打ち込み自作オリジナル曲を紹介中。ボーカロイド曲もあり、長めの即興曲もあります。朗読にも挑戦してみました。また毎回、自作の絵と詩やショートショートも載せています。

URL:http://www.voiceblog.jp/curatortome/

テーマ:作曲オリジナルDTMMIDI打ち込み即興演奏メロディ重視インストゥルメンタルショートショート
教えてあげない
起こってから騒いでも無駄なのだ。起こる前に始めなければ。誰かが気づく前に気づき、誰かがやる前にやる。前と後では雲泥の差なのだ。昨日と明日くらい違う。「生きてるのと死んでるの どっちがいいの?」返事は人それぞれだろうが、死んでから悩む奴はおるまい。ただし、それがなんなのか という肝心なことは どうしても 教えてやることができない。もし それを知っているとしても すでに それはそれではないのだから。それは その根本からして 自分で見つけるしかないのだ。
愚 痴
【愚痴聞き屋】えー、皆さま。大変お騒がせいたします。こちらは毎度お馴染み愚痴聞き屋でございます。どうにもこうにも やり場のない愚痴はありませんか。誰も聞いてくれない愚痴、聞くに堪えない愚痴、耳にタコの愚痴、よく聞き取れない愚痴、どんな愚痴でも結構です。量の多少、質の高低、態度の大小に係わらず しっかりお聞きいたします。逃げません。耳栓は使いません。寝たフリもしません。怒って喧嘩することもありません。ただただ頭ひたすらを垂れ、じっと耐え忍んで拝聴いたします。どこかにどなたか ご迷惑な愚痴はありませんか。どんな愚痴でも構いません。この宣伝がうるさい、という愚痴でも結構です。どうぞ遠慮せず お申し付けください。わだかまりのある愚痴、声に出せない愚痴、しょうもない愚痴、グチグチうるさい愚痴、いかなる愚痴でも 格安にて承ります。遠慮せず、我慢せず、正々堂々と愚痴ってください。大声で愚痴れば 心身とも
君と一緒
【金環日食】2012年5月21日(月)の朝7時半前後、関東以西の太平洋側で金環日食、日本全国で部分日食が見られる。これほど広範囲に日本で観測できるのは、平安時代末期1080年以来、じつに932年ぶり。今回、見かけの月が見かけの太陽より小さいため、皆既日食にならず、金色の環が残るという。さて、この日食が我々に及ぼす影響について。日食の日には株価が上がる可能性が高い、という。そのような統計データがあるらしい。気分が高揚するからではないか、とのこと。もしやと思って調べてみたら、しばらく下がり続けていた金価格が、5月16日を底値に少し上昇しているようだ。その他、とりあえず日食を見てから、ということで、直前までの自殺発生率は平均より少ない気がする。ただし、空が曇ってつまらなかったりすると、その反動で直後に急増するかもしれない。また、日食中は一時的に白夜になるわけで、よそ見を含め、交通事故が多発しそう
君に夢中
君は、人間じゃない。だから女でもない。ただし、化けることはできる。近所のお姉ちゃんにも、世界的なJazzシンガーにも。いつもは角砂糖。たまに抱き枕。気が向くと、駅前交差点で、ティッシュ配ってる。他人のフリをするのが得意。泣くのが不得意。そう言えば、ストリート・ミュージシャンとか、目指していたんだっけ。それとも声優? なんにせよ、君は反面三角で、僕は倒立円錐さ。たまには一緒にメシ喰おう。
湖面を切る
夜空に浮かぶ月と星。湖岸に立つ武士。おもむろに武士は抜刀し、湖面に映る月を切る。さて、いかに。武士は湖面の月を切ったつもりでも、傍で見物の目には切れてない。ましてや、夜空の月に損傷はなし。電網の湖岸にて、電脳の月を切る武士の、星の数ほど多きこと。
互いを疑え
あなたにお願いしたいことがある。協力して欲しいのだ。安心なさい。難しい注文ではないのだから。まず、手相を見るように、自分の片手を眺めていただきたい。それは手である。疑うまでもない。しかしながら、あなたに問いたい。その手は常に手であるか、と。からかっているわけではない。実際、疑う余地があるのだ。その手をクルマのワイパーのように、左右に大きく振ってみていただきたい。しかも、目で追えないくらい速く。すると、手の形は消え、扇状のぼんやりしたものが現れるはず。動く手の残像である。さて、残像のそれは、はたして手と言えるのだろうか。ある位置において、あったりなかったりするもの。ある位置において、存在と不在を繰り返すもの。動きを止めれば、そこに確かに手はある。しかし、再び動き始めた手は、そこだけでなく、ここにもある。いや、そうではない。そこにもここにもない。なんだ、それは。
細切れの肉
【鍋の女】捕えた女を鍋で煮ている。「お嬢さん。湯加減はいかがですか?」「ええと、ちょっと熱いわね」「熱いくらいが、ちょうど良いのですよ」「あら、そうなの?」「そうなんです」近くで太鼓の音がする。「お祭りでもあるのかしら」「そうですよ。あなたを歓迎しているのです」「まあ。それは光栄ね」「期待してください」なんとも言えない香りがする。「どうして、野菜や果物が一緒に入ってるの?」「野菜は健康に良いのですよ」「果物は?」「美容によろしい」「肌がきれいになるかしら」「もちろんです」こっそり鍋に塩を入れる。「あなたも一緒に入ったら?」「と、とんでもありません!」「あら。恥ずかしいの?」「そ、そういうわけではありませんが・・・・・・」「おかしな人ね」「すみません」木の枝を火に投げ込む。「なんだか、めまいがするんだけど・・・・・・」「もうすぐですよ」熱帯の月が笑いかける。
散りゆかば
散りゆかば 朱色 絶えて 葉は緑 やがて実りて  豊穣となす 
散る花
散る花の 名は知らねど はらはらと 香り 残せし 今更の恋
紙風船
幼い頃、富山の薬屋さんから、紙製の風船をいただいた記憶がある。紙風船には小さな穴が開いていた。その小穴に息を吹き込んで膨らませ、下から手で叩き、打ち上げて遊ぶ。いくら叩いても紙風船が萎むことはない。むしろ、萎んでいた紙風船がだんだん膨らんでくる。なぜだろう? 大人になって今更、この現象について考えてみた。手で紙風船を叩いても、小穴から大して空気は出ないだろう。見えない空気にも実体というものがあり、慣性や粘性というものもあるのだから。しかし当然、叩かれた紙の部分は凹む。そのため内気圧が高まり、叩かれた以外の紙の部分が膨らむ。(紙が膨らむから、小穴から漏れる空気が少なくて済む)つまり、一部が凹み、大部分が膨らむ。紙が張り、遅れて、凹みも緩和されるかもしれない。反動で気圧は下がるが、ほぼ紙の形は維持され、小穴から外気が入る。叩く。一部が凹み、大部分が膨らむ。叩く。一部が凹み、大部分が膨らむ。この